家計簿の項目(費目)の決め方 — まず12個、迷う支出は「支払方法」で解決する

家計簿が続かない原因の多くは、金額ではなく項目で迷うことです。「コンビニは食費?日用品費?」「カード払いは何費?」——この迷いは、項目を増やしても消えません。消えるのは、「何に使ったか(費目)」と「どこから出たか(支払方法)」を分けたときです。この記事では、最初に用意する12個の項目と、迷いやすい支出の分け方をまとめます。

結論:最初の項目は12個でいい

項目は多いほど正確になりますが、多いほど記帳のたびに手が止まります。まずは次の12個で1〜2か月つけて、足りないと感じたものだけ足すのが確実です。

項目(費目)入れるもの
食費食材・弁当・外食・飲み物
日用品費洗剤・ティッシュ・掃除用具
光熱費電気・ガス・水道
通信費携帯・インターネット・サブスク
交通費電車・バス・ガソリン・駐車場
医療費診察・薬・入院
娯楽費趣味・旅行・書籍・交際費
衣服費服・靴・クリーニング
住居費家賃・管理費・修繕
保険料生命保険・損害保険
教育費学費・塾・教材
雑費上のどれにも入らないもの

迷ったときの基準は「この項目の合計金額を見て、来月の行動を変える気があるか」です。変える気がないなら、その項目は分ける必要がありません。

「項目」と「支払方法」は別もの

ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。多くの人が項目で迷うのは、1つの支出に2つの顔があるのに、それを1つの項目で決めようとしているからです。

コンビニでカード払いした1,200円は、食費(何に使ったか)であり、同時にクレジットカード(どこから出たか)でもあります。このどちらか一方しか記録しないから、「カード費」という項目を作りたくなったり、引き落とし日にもう一度記録して二重計上になったりします。

支払方法を分けると、項目を増やさずに済む

費目は「何に使ったか」だけに使い、お金の出どころは支払方法として別に持ちます。用意するのは現金・銀行口座・クレジットカード・電子マネーなど、実際に自分が使っている手段だけで十分です。

支出費目(何に使ったか)支払方法(どこから出たか)
スーパーで食材 3,200円食費クレジットカード
電車 480円交通費電子マネー
家賃 78,000円住居費銀行口座

この形にすると、月末に「食費がいくらか」と「カードの未払いがいくらか」を同時に、二重計上なしで見られます。

→ 仕組みの詳しい話は 複式簿記の家計簿とは? へ。

迷いやすい支出の分け方

コンビニ(食費か日用品費か)

レシートの中身で決めます。弁当や飲み物なら食費、洗剤やティッシュなら日用品費。両方混ざっているなら金額の大きいほうに寄せて構いません。毎回きっちり分けることより、同じ判断を続けるほうが大切です。

クレジットカードの引き落とし

引き落とし自体は費目ではありません。お金が銀行口座からカード会社へ移動しただけなので、支出として二度目の記録はしません。買った時点で費目を決め、引き落とし日は残高の移動として扱います。

→ 締め日・引き落としの扱いは クレジットカードの帳簿の付け方 へ。

ふるさと納税

全額を支出にすると、翌年に戻ってくる分まで使ったことになってしまいます。自己負担2,000円だけを支出にし、残りは戻ってくるお金(立替金)として扱うのが実態に合います。

→ 詳しい記帳は ふるさと納税は家計簿の何費? へ。

医療費

医療費控除を使う年は、家族分をまとめて集計できるよう医療費の項目を分けておきます。控除を使わない年でも、健康関連の支出は変動が大きいので独立させておく価値があります。

→ 集計のしかたは 医療費控除の計算方法と家計簿での管理 へ。

投資への入金

証券口座への入金は支出ではありません。お金の置き場所が銀行から証券に変わっただけで、財産は減っていません。支出にしてしまうと、投資するほど家計が苦しく見えるという逆転が起きます。

立替と割り勘

友人の分を立て替えた金額は、返ってくるなら支出ではなく貸しです。少額で戻りが早いものまで厳密に扱うと続かないので、金額の大きいものだけ立替として分けるのが現実的です。

項目を増やしたくなったときの3つの基準

  1. 月に3回以上出てくるか。 年に1〜2回のものは雑費で足ります。
  2. 金額を見て行動を変える気があるか。 見るだけで終わる項目は、分けても使われません。
  3. 「雑費」で本当に困っているか。 雑費が月の支出の1割を超えたら、中身を見て多いものを1つだけ独立させます。

3つとも当てはまらないなら、その項目は作らないほうが続きます。

暮らしに合わせて足す項目

暮らし方足すことが多い項目
単身・外食が多い外食費(食費から独立させる)、カフェ代
共働き共有費・個人のお小遣い(支払方法を分けるほうが有効な場合も)
子育て保育・学童、子どもの衣服、習い事
持ち家住宅ローン返済(元本は負債の返済で費目ではない)、固定資産税、修繕積立
車ありガソリン、車検・整備、自動車税

住宅ローンの返済は注意が必要です。返済額のうち元本の部分は支出ではなく借金の返済で、利息の部分が費用にあたります。すべてを支出にすると、返済が進むほど家計が苦しく見えてしまいます。

公的な分類を借りるという手もある

自分で決めるのが面倒なら、総務省「家計調査」の10大費目(食料/住居/光熱・水道/家具・家事用品/被服及び履物/保健医療/交通・通信/教育/教養娯楽/その他の消費支出)に合わせる方法もあります。平均値と自分の家計を比べたいときは、分類を揃えておくと比較が楽になります。

ただし統計の分類は「国全体を集計するため」のもので、家計を改善するために作られたものではありません。比較したい人以外は、自分が使う12個で十分です。

途中で項目を変えたくなったら

やり方は2つあります。

迷ったら前者です。項目の変更は「これから何を見たいか」のための作業で、過去を完璧にするための作業ではありません。

よくある質問

Q. 家計簿の項目はいくつが適切ですか?

まず12個程度から始めるのが続けやすい目安です。1〜2か月つけて、足りないものだけ足してください。

Q. コンビニでの買い物は食費と日用品費のどちらですか?

レシートの中身で決めます。混ざっているときは金額の大きいほうに寄せて構いません。同じ判断を続けることが大切です。

Q. クレジットカードで払った支出は何費にしますか?

「カード費」は作りません。買ったものの費目で記録し、カードは支払方法として別に持ちます。引き落とし日に二重計上されず、未払い残高も追えます。

Q.「雑費」が毎月ふくらむのはなぜですか?

迷った支出をすべて入れているためです。月末に中身を見て、3回以上出てくるものだけ独立させます。

kurofukubo は、この12個の費目を最初から用意した状態で始められます。費目と支払方法を分けて持つ設計なので、カード払いでも二重計上が起きず、支出の内訳と口座残高・純資産が同時に更新されます。

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出典

  • 総務省統計局「家計調査」— 消費支出の10大費目の分類。

※ 項目の名前や数に正解はありません。この記事の12個は、kurofukubo が初期状態で用意している費目です。

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